霧氷のブナ林
【概要】
下界は穏やかな天候だったが山の天候はいまひとつ。登るに連れて濃霧がひどくなる一方となる。最近の寒波のおかげで積雪はかなり多く最初からきついラッセルが続く。北風が冷たい。ときおり強風に粉雪がいっせいに舞った。指先が凍りそうになり途中でホッカイロを取り出した。しばらく林道の道形に沿って登るだけだが中間部分になると相変わらず藪が濃い。ルートを少し右寄りにとれば良さそうだがそれもいささか面倒。ラッセルに時間をとられ森林限界まではかなり時間がかかった。樹氷群がでてくると山頂も近い。新雪は強風で飛ばされ辺り一帯はシュカブラだらけ。山頂は目前だったがこれ以上は進んでもあまり意味がないので１５１０ｍ付近で登りを中止。ちょうど仙人橋からのコースとの合流点だった。すでに午後１時半目前。それにしても４時間もかかり８００ｍしか稼げないとは情けない。山頂付近は視界が悪く展望の楽しみはなかった。風を避けるため樹氷の根元に潜り込み軽く昼食をとる。シールをはがせばパウダーのお楽しみタイムだ。寒気が厳しいだけにスキーは滑りすぎるほど。尾根を快適に滑り降りて行く。途中から林道に降り立つとあとはボブスレーコースが待っている。まもなくすると周囲が急に明るさを増してくる。下界はまぶしい青空が広がっているようだ。そういえば今日は立春なのを思い出した。
