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稲葉氏が先頭だったが、宮本氏が初めての穂高ということで先頭をゆずあったりして３人ともそろって
元気にピークに立つ。笠が岳に槍が岳や涸沢岳、ジャンダルム、奥穂高岳から前穂高岳へとのびる吊り
尾根と大パノラマである。まさに、第一級の眺望。私は冬は３回目の西穂だが、この眺望を見る度に穂
高連峰の風格を感じるばかりである。すばらしいの一言。３人ともお互いに写真を撮り合い、登頂を
喜び合う。昨日の暴風雪での経験があるだけに今日の日の登頂はなおさら感動するようだった。また、
私はここからジャンダルム、奥穂に続く稜線は去年の夏、縦走したばかりだけに思いは格別のものが
あった。しばらく、思い出に浸る。しかし、この稜線の冬季縦走をする人もいることを思うと、その険し
さを想像するだけでめまいを覚えそうであった。（山行記録より）
この先は容易に踏み入ることはできないエキスパートだけの世界である(H10年3月)
